日本では中国勢のマイニングを超えられない理由?(現場からの情報)

[参考]:仮想通貨、国内3社が「採掘」にしのぎ 中国勢を追撃

11月4日のYAHOOニュースである『仮想通貨、国内3社が「採掘」にしのぎ 中国勢を追撃』について、DMM.comの川本栄介仮想通貨事業部・事業部長は「マイニング関連機材の仕入れコストや電気代を抑えられれば、短期間で投資額を回収できる」と自信を示したと報じられました。

現在、中国勢のマイニングは全体の5割を超えているが日本企業に勝算はあるのだろうか?

まず、中国と日本でマイニングをする場合のコストはどのような違いがあるかを見っていきましょ。

マイニングをする場合のコストの比較

電気代の比較

1kW/hの電気代 Antminer D3 1200W/台
1日あたりの電気代
中国 約4円(契約条件が厳しい) 115円
7円(データセンターへ委託の場合のみ) 202円
日本 約15円(高圧契約、データセンターの場合) 432円
約27円(家庭契約) 778円

(※100円=6元のレート計算)

[参考]:中国ビットコインマイニング

日本の電気代は家庭契約なら、1kwhあたり27円、高圧契約なら、1kwhあたり15円まで安くなります(※九電の例)。

中国でマイニングをする場合、毎月維持費の中で電気代がコストの6~7割を占めています。つまり、電気代が変わると、収益が大分変わります。

中国のマイニング業者は安い電気を得るため、発電所を買収して、電気を自給自足でマイニングする、または人脈で電気代が安い発電所を探し地方政府に税金を支払い、発電所の近くにマイニング工場を建てているなど様々工夫しているようです。

中国のデータセンターへの委託費用はほぼ電気代だけ

中国では、1kWh約4円の安い電気代もありますが、内部関係がないと契約することが困難です。あるいは、4円の電気料金は誰でも契約できるとは言い切れないです。

大規模なデータセンターへ委託する場合は、1kwhあたり6~7円がかかりますが、かかる費用はマシン代を除いて、ほぼ電気代だけです。

電気代の面で見れば、日本は安くて15円なのに対して、中国のデータセンターは高くて7円、しかも委託費用がほぼ電気代だけです。

ここの時点で、コストはほぼ判明したので、日本が中国に勝つ可能性がほとんどゼロだと思います。

なぜなら、中国のデータセンターは以下のように利益を生み出す方法を確立しているからです。

中国のデータセンターが利益を生み出す方法

中国のデータセンターでは、自社で契約した電気代に上乗せした分、つまり委託者が支払う電気代との差額分が営業利益になります。

この営業利益だけあれば6~7か月で工場建設の投資コストを回収できるので、委託者に別の費用を請求しなくても利益が十分あるのです。

例えば、データセンターは1kWhあたり4円で契約し、7円で委託者に請求することで、3円の利益が得られると仕組み。

Antminer D3の電気代を例として、1台あたり電気代の利益は87円/日、年間利益は31,755円、3万台置ける工場なら、年間約9.5億の利益を生み出す見込みがあります。(※工場建設費、人件費、インターネット費用など考慮せず、以下を参考にしてください)

マイニング工場の建設費用比較

中国の場合

参考資料はないですが、マイニング業者によればデータセンター費用は以下のようになります(※マシン代除く)。

項目 初期設置費 建設費 電気代 合計
月間 167円 167円 6,060円 6,394円
年間 167円 2,004円 73,730円 75,901円

(※100円=6元のレート計算)Antminer D3 1200W/台の例

(※初期設置費は1台あたり10元(約167円)、これは1回のみです。)

中国ではデータセンターへ委託する場合の費用明細は、『初期設置費+月間建設費+電気代』です(※マシン代除く)。

上の図を見ると、わかりやすいと思います。マシン代を除く、年間1台あたりの費用は75,901円です(※契約条件は1,000台から)。

つまり、Antminer D3 1200W/台の例として、委託の場合は毎月1台あたりの工場建設費は10元(約167円)、年間2,004円となります(※電気代除く)。

上記に紹介した『電気代の比較』により、月間電気代は6,060円で、合計年間1台あたりの費用は75,901円になります。(※マシン代除く)。

工場建設費は発電所から工場までの電線設置費、人件費、工場の建設費用、インターネット料金などの費用が含まれています。

その中、発電所から工場までの電線設置費用が一番高いです。1人で1,000台マシンをチェックできるので、人件費についてもほとんど考慮しないで大丈夫です。

以上の図を見ると、電気代と比べた場合のマイニング工場の建設費用はかなり安いと思います。

日本の場合

日本のデータセンターによれば、費用は以下の通りになります(※電気代込み)。

(↑図)データセンターを利用する場合の費用明細

日本では、データセンターは1年契約なので途中でやめられないが、電気代込み、日常管理のこと等をすべて委託できるというメリットがあります。

今回は電気代込みなので、マシン代の費用を除いて計算します。

データセンターにおいて、75台分の初期費用は191万、1年間の維持費用は3,204万、年間1台あたりの費用は約45万円です(※マシン代除く)。

最大6ヶ月の補助金を利用したとしても、年間1台あたりの費用は約32万円です(※マシン代除く)。

つまり、年間1台あたりの収益が32万円を超えた分が実際の利益となるのです。

コストの面は中国完全有利、日本は技術力での勝負しかないか?

以上のデータによると、コストの面は中国完全有利ですね。同じマシンを使っても、日本の場合はコスト回収時間が倍以上にかかります。

マシン代を除いて、同じデータセンターを利用する場合、中国は年間1台あたりの費用が約7.6万円に対して、日本は少なくとも32万円をかかります。

日中間でのマイニング業のコストの差がかなり大きく、中国の方は圧倒的に安いことが分かりました。

現状では、中国勢の独壇場なんですが、「技術力」を持っている日本企業が高性能の画像処理半導体(GPU)を開発さえ」できれば、中国の牙城を揺さぶる可能性も残っているかもしれません。

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